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- 特許取得のメリット
5つの特許取得メリット
1. 独占的販売が可能になる
特許を取得することで、競合他社による製品コピーを停止させることができます。
それによって、自社製品を独占して販売することが可能になり、第三者が特許権や商標権を使用した商品を無断で販売した場合には、その製品販売を中止させ、損害賠償を請求することができます。
2. 競合他社による特許取得の防止
特許を出願すると、特許取得までの過程で発明内容が公開され、審査の可否について判断材料となります。
これにより、競合他社が発明の内容が同一でなくても、近い発明の特許を取得しようとするのをけん制することができます。
また、特許出願を権利化できなかった場合も、特許出願にかかる発明の改良技術を他社が特許化するのを防止できる場合があります。
3. 技術力・信頼度をアピールできる
特許を取得したということは、その発明や技術が最先端であることを公的に認められたということです。
したがって、「特許取得済み」は製品の信頼性を向上させ、営業上での非常に強力な付加価値となります。
また、特許を取得できたという企業の技術力が信頼に繋がり、融資などの資金調達がしやすくなります。
4. 知的財産を守る
技術やアイデアは、目には見えない無形財産です。
発明品の特許を取得することは、その技術やアイデアが企業の財産として認められ、優れた技術を持つ企業であることの証明です。
会社が出願人として特許取得することで、その技術・アイデアを会社に帰属させることができます。
5. 企業の士気を高める
特許を取得できたという企業の技術力と特許製品を扱うというステータスが、経営者や開発者はもちろん、製造現場や営業の場においても従業員の士気を向上させます。
特許と実用新案のちがいとメリット
実用新案とは、「物品の形状・構造または、その組み合わせに係る考案」を保護対象とし、「考案とは自然法則を利用した技術的思想をいう」と実用新案法で規定されています。
なお、特許法の発明とは違い、技術的思想の高度性については要求されていません。
また、「商品の形状・構造または組合せに係るもの」に限定されているため、製造方法・技術・材料などについては保護対象になりません。
特許 | 実用新案 | |
---|---|---|
申請にかかる費用 | 30~35万円程度(出願のみ) 権利化には、審査請求費用、 登録費用等が別途必要 |
30~35万円程度(登録まで) |
権利の確実性 | ◎確実 | △弱い |
権利の期間 | 20年 | 10年 |
難易度 | 高度性が要求される | 比較的簡単 |
信頼度 | ◎高い | △低い |
権利化までの期間 | 数年かかることがある | 申請後約6ヶ月 |
権利行使時の技術評価請求 | 不要 | 必要 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
特許・実用新案取得によるデメリット
特許や実用新案を取得することで、デメリットとなることもあります。
ほとんどの場合、得られるメリットと比較すれば小さなものですが、事前にメリットとデメリットを理解し、今後のビジネスにおいてバランスをとることが重要です。
費用がかかる
特許・実用新案を取得するには、出願や登録にかかる費用の他に、特許権を維持するための費用も考えておく必要があります。
また、特許内容をまとめる資料を作ったり、取得した権利を活用したりする手間や時間なども考えておかなければなりません。
技術内容が公開される
特許や実用新案には、新しい技術を社会に広める目的もあるため、出願内容は全て公開されます。
これによって、自社の技術開発動向が競合他社に知られるというデメリットがあります。
国外では効力がない
日本の特許権は、日本国内だけで有効な権利なので、公開された出願内容をみた第三者が国外で発明を真似たとしても、権利を行使することができません。
国外でのコピーを防止するためには、国外でも特許を取得する必要があり、追加の費用がかかります。